大東会館 過去の活動の記録

大東会館のホームページ上において行つてゐた案内・告知を掲載

武士道研究会 第十九回例会の御案内

蒙古襲来と北条時宗に於ける武士道精神 発表者・大山晋吾
現在、上野の東京国立博物館に於いて、「皇室の名宝」展が行はれてゐるが、そこに、かの『蒙古襲来絵詞竹崎季長奮戦の絵巻が展示されてゐる。有名な場面で高校の教科書等にも掲載されてゐるが、よく見ると教科書には出てゐない部分が展示されてゐる。蒙古軍の兵が逃げ惑ってゐる情景である。
実は、当時の鎌倉武士、必ずしも惨敗は喫してをらず、懸命に戦ひ、ある場面では蒙古の兵を撃退してゐるのである。
執権北条時宗は、文永の役に際し、御年十八歳にして幕府の長として、わが身一つに国の命運を担って立たれた。又、文永の役後に派遣された蒙古の使ひを斬って、屈服せぬ決意を示し、更に博多湾に防塁を築き、弘安の役に於いては、蒙古軍侵攻を完全に防いだのであった。
確かに、二度の襲来に神風が吹き、また朝鮮半島に於いて三別抄が元に服属した高麗の軍と戦ひ、ベトナムに於いては陳興道が奮戦して元軍を撃退した事も、わが方には幸ひした。
しかし、いくら神風が吹かうとも、命を賭してまでも国を守らむとした気概ある鎌倉武士がゐなかったならば、つひには外敵よりわが国を守り抜く事はできなかったであらう。今回は、元寇に際して、発揮された北条時宗の武士道の精神等について眺めてみたい。


※当会、拠無き事情あって、三ヶ月程休会致してをりましたが、来月より再開の運びとなりましたので、ここに次回よりの例会のご案内を申し上げます。なほ、順延となってをりました「素行祭」は、新春の正月二十八日(旧暦、十二月十四日赤穂浪士討ち入りの日)に斎行させて戴きますので、何卒ご参列下さいますやうご案内申し上げます。


■日時 12月4日(金)午後6時半より
■会 場 大東会館 港区北青山3−3−27
■会費 千円(但し懇親会費、学生は無料)
■幹事 藤本隆之/福永武/細見祐介/大山晋吾


次回予告
12月22日(火)午後6時半より
忘年会並びに「国士・湯地丈雄の憂国の精神と元寇紀念碑」(発表・大山)
平成20年 武士道研究会の記録はこちらをご参照ください